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ぼちぼちのんびり書いてます。

行きつけのお寿司屋さん。

前の前の会社に勤めていたころ、本社が渋谷にあり、並木橋の交差点を六本木通り側に上がったところにあるお寿司屋さんによく行った。カウンターのみのお店で、大将と女将さんでお店を切り盛りしている。当時ランチは2,000円でいただけたので、週の半分はお寿司を食べていた。まだ体も食も細かった私は、全部食べきられなかったうえに、好き嫌い(ほとんど食べず嫌い)が多く、アワビとサザエ以外の貝は苦手、光ものも避けたい、もちろんサビ抜きで…だったので、「めんどくさい女だなあ」と大将に言われながらも通ったものだ。

通ううちに大将が、光ものを私に食べさせようとして、アジの光った部分を裏返しにして出したことがあり、アジと気づかずに食べたら、「今のアジだよ。食べられたでしょ。」と言った。こうしていとも簡単に光ものを克服し、いやむしろ大好きになった。

ここのマグロはほぼ全てが中トロやし、穴子は絶品やし、ほんと銀座のなんちゃら言う高級寿司屋に負けず劣らずのクオリティ(銀座のなんちゃらは行ったことないけどな)。数々のお友達や懇意にしているクライアントさんもお連れして、とても満足してもらった。

 

前の前の会社を辞めてからも時々食べに行き、女将さんには、私の英会話の先生を紹介し、メル友(死語?)にもなっている。

かれこれ20年近く通っているわけだが、私も年をとれば大将も年をとる。あちこち悪く時々入院してはお店を閉め、コロナで閉め、ここ数年は、年に数回しか行けていなかった。先月、半年ぶりに女将さんに連絡したところ、大将が入院しているとのこと。そして退院したという連絡を先週もらったので、早速行ってきた。

 

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今日は再開してまだ1週間弱なのに、次から次へと予約客が訪れる。お店も大将も女将さんも愛されているんやなあとつくづく思った。

サビ抜きを覚えていてくれるのはもちろん、「なんでも食べられるようになったよなあ」と、しみじみ言われた。「何でも食べられるし、量も食べるようになったから、顔も丸々したでしょう」と言うと、大将は否定しない…。

そして、帰るときはいつも何かを持たせてくれる。前回1月に来たときはカラスミをくださった。今日は里芋とイカの煮物をタッパに入れて持たせてくれた。祖父母の家に来たかのような暖かさと居心地のよさ。

大将の年齢を考えると、引退される日も近いかもと思うととても寂しい。

それまで、できるだけ通い続けたい。