若いころは、正義感という名のもと、目上の方に対して失礼なことをたくさんしてきた。言っていることは決して間違っていないのだが、なんというか、大人の事情…忖度…そういうことに、全く無頓着だったがゆえ、正しいことをひたすらぶつけていた。
40歳をすぎた頃だろうか、ようやく大人になり、あの頃を振り返って恥ずかしい気持ちにもなった。そんな時、Facebookから友達申請がきた。あの頃、食ってかかった目上の方からだった。この方は中途入社で他部署の部長職の方だった。
すかさず、メッセンジャーで申請のお礼と、あの頃の失礼を詫びるメッセージを送ったら、「あの頃は、いろいろ教えていただき、ありがとうございました。」と返事がきた。大人すぎる。これは、かれこれ7年も前のことだ。さらに、毎年、お誕生日とクリスマスにメッセージが届く。ステキな方だ。
私もそれなりの立場になり、いろんな失礼なことを言われたり、謂れのない非難をあびたりもした。“因果応報”だなあと思った。私は、あの人のように許せるのだろうか…と自分の器の小ささを痛感したが、案外あっさりと許せた。器がでかいからでは決してない。なんだろうねー。いろんなことがありすぎて、ちっぽけなことに思うのだろうか。いや、部下からのそれは許せるんだ。自分を正当化するわけではないが、正義感からのものだと理解できるからなのだと思う。
しかし、自分より上の立場の人間の、悪意を感じる裏切りや、自分を守るためだけの発言や行動は、決して許すことはできないだろう。一度入った亀裂の修復は難しいのだろうと思う。
つくづく、私は周りの人に恵まれている。因果応報は、悪い意味だけではないのだと信じたい。
スヤスヤ眠るワンコに、今日も癒される。
おやすみ。
