年相応に見られることに抵抗がなくなってきた。と、いうより、むしろ嬉しい。
40代に突入したときには、やれアラフォーだ、厄年だ(男性の場合だが)と嘆き、ちょっとでも若く見られたいという思いがあったことは否めない。なので、当時意識して来ていた服のブランドは、ナラカミーチェ。あのヒラヒラのやつです。特にヒラヒラの多いものを好んでいた。
しかし、会社の中でも立場が上がってくると、あまり若く見られすぎるのもどうかという思いが強くなり、選ぶ服装もだんだんと落ち着いてきて、むしろひと世代上の方が着るブランドを選ぶようになった。それがレリアン。今ではお店の方と顔なじみで、一度若い店員さんに、「うちのブランドでいいんですか?もっと上の方が好むブランドですのに…」と言われたことがある。たしかに。しかし、レリアンは「老けた」という印象は全くなく、「年を重ねた」という言葉がふさわしい。落ち着いた中に華やかさと凛とした意志を感じる…みたいな。
服装が落ち着いてくると、行動や言動も落ち着くのかもしれない。また、服装だけでなく立場、ポジションがそうさせるのかもしれないが、そのころからクライアントさんから、若くみられることはなく、大手金融機関の役員の方とお会いしても、対等に接してもらえるようになった。それがまた自信にもつながり、相乗効果が出たのかもしれない。
40代の自分を否定しているわけでは決してない。今でもナラカミーチェのブラウスは大好き(ヒラヒラは減ったが)。
大事なことは「その選択は、自分にとって楽しいのか」ということ。
ヒラヒラのブラウスを好んで着る
→楽しい
若くみられたいが、ヒラヒラに違和感を覚える
→この時点で楽しくなくなっている。
無理して落ち着いた服を着る
→これも楽しくない
立場や仕事内容にふさわしい落ち着いた服を着る
→これは楽しい
その事柄や選択自体に良し悪しはなく、どう感じているかが大事。
→ちなみに、ケーキを食べるのは楽しい…
私は「美魔女」という言葉は好きではないが、美魔女と呼ばれる方々が、それで楽しいならいいのではないか。他人の若作りを否定しているわけではない。ようは、自分が楽しいのか。
それは、何にでも言えることで、仕事もそう、勉強もそう、スポーツもそう。楽しいと思うことに時間を費やすことこそ、最高のアンチエイジングなのだと思う。
ちなみに、私の思うアンチエイジングとは、若作りではない。年相応なのだ。
人生折り返し地点。なるべく〝好きなこと〟〝楽しいこと〟を選択して行きたい。