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ぼちぼちのんびり書いてます。

父思う。

近くのお寿司屋さんに行ったときのこと。カウンターにおじいちゃんが一人、昼間っからお酒を飲みながらお寿司をつまんでいる。カウンター越しに大将と話をしている様子だったが、よーく聞いてみると、何度も何度も同じことを言っている。

 

「今日は火曜日かなあ」

「日曜日です」

のやりとり、私が聞いただけでも4-5回はなされていた。大将も女将さんも、嫌な顔ひとつせずに聞いている。素敵な光景。

おじいちゃんはボケているのではなく、多分寂しいんやろうね。お寿司も食べ終わり、お酒もなくなり、そろそろ帰らないといけないんやけど、まだ帰りたくない。だから、同じ話ばかりするんやろうね。

 

せっしゃもそうだったのだろうか。どこか近所の食堂で、どこかの大将や女将さんに同じ話ばかりしてたのだろうか。

 

「うちの娘は東京におるねん。」

「あーそー。東京にいるの?」

という会話だろうか。

 

「うちの息子は優しいええ息子やねん。俺に似て男前やぞ。」

「あーそー。お父さんに似て男前なんか。」

とかね。

 

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私にも、しょっちゅう電話かけてきて、同じような話ばかりしてたな。しかし私はこのお寿司屋の大将のように、優しく聞いてあげてなかったな。めんどくさいなあと思ってたな。

めんどくさいことがなくなったら、寂しくなるんやとは、思いもしないで。

 

今は、ミニ仏壇の前の写真に、私が毎日のように同じようなことを話しかけている。立場逆転してしもたな。天国のせっしゃは、「毎日うるさいなあ」と思ってるやろな。